羽根英樹
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通信講座『イベント投資倶楽部』主宰。 兼業投資家。投資歴30年以上。現在は株の売買をメインに、年2〜3割のペースで資産を増やし現在の運用資産は数億円となる。 1993年からコモディティ市場でサヤ取りを始める。コモディティの出来高が減ってからは、サヤ取りの技術を応用し、リスク管理を徹底したトレードを実践している。現在はイベントトレードをメインに売買し着実に利益を積み重ね過去十年以上年間プラスを維持し続けている。 サヤ取りの秘密を暴露しすぎと一部の投資家から怒られた話題の本『サヤ取り入門』のリニューアル版『サヤ取り入門 [増補版] 』は、発売以来ベストヒットを続けている。そのほか、著書に『マンガ サヤ取り入門の入門』、『マンガ 商品先物取引入門の入門』、『イベントドリブントレード入門』(全てパンローリング)などがある。
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『羽根英樹のイベントドリブントレードブログ』
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NY原油マイナス価格!売り崩しか? 04月21日
NYのWTI原油先物がマイナスの価格をつけました。長年商品先物の価格をみていましたが、初めてマイナス価格というものを見ました。またコモディティの価格にマイナスがつくという事を初めて知りました。どうやらこれは特殊な事情が重なったためにおこったようです。マイナス価格をつけたのは当限の5月限で、最終売買日でした。もともと原油価格はだぶついており、現受けしても現地で指定されている貯蔵のための設備がすでにいっぱいになっており、現受けが非常に困難になっていたと思われます。そこを売り手に狙われて、売り崩しを受けたのではないでしょうか。
現物の受け渡しがある商品先物取引では、時々「所相場」という一地方だけの特殊要因によって価格が乱高下する事があります。今回のような売り崩しとは反対に、玉締め「スクイーズ」も時々発生します。スクイーズは、売り手が受け渡しの商品を用意できない恐れがあると買い手に狙われて、暴騰する現象です。日本国内の商品先物では、過去パラジウムという貴金属で大規模なスクイーズがありました。また更に昔は、小豆相場で大規模な仕手戦が行われ、買い占めを伴うスクイーズや逆に売り手の大量の現物渡しによる売り崩しがよく発生しました。梶山季之氏の有名な小説、「赤いダイヤ」はこの小豆の仕手戦を描いたもので、実話がモデルになっているようです。ちなみに現在日本に上場されているドバイ原油は、受け渡しを伴わず、清算値を現物市場の価格から算出するため、直接的に売り崩しやスクイーズは発生しません。
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「日経マネー」では、毎年恒例の「個人投資家調査」を実施中です 04月16日
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グラフや写真に騙されるな 04月10日
「情報は受け手に不利」これは故、林輝太郎先生の言葉です。
写真や映像の情報は、視覚に訴えるので色々ななメディアでよく使用されます。例えば、統計データを発表する際に数字データだけでは、読者や視聴者はなかなかイメージがわきません。そこで各種のグラフにして視覚的に分かり易くすることは普通に行われます。ところが、発信者が意図を持って数字発表しようとした場合、グラフの表示を意図的に多く見せたり少なく見せたりすることが可能です。例えば棒グラフの真ん中を端折ってグラフを作ってみたり、対数グラフと通常のグラフを比較して見せると簡単に印象操作ができます。意図的に大きく物事を発表したい場合、非常に都合が良い手法です。ですからセンセーショナルが売りのテレビのワイドショーでグラフを見せる時などは本当に注意なければなりません。私たちに身近な相場の解説の場合でも、グラフの範囲の取り方ひとつで大きくイメージが変わることがあります。先日、非常事態宣言が出された翌日の品川駅の通路の写真がある新聞社によって報道されました。非常事態宣言が出されたにも関わらずこんなに人が大勢歩いているという報道でしたが、写真公開後から、写真が意図的なのではないかとSNSで話題になりました。ご存知の方も多いと思うのですが品川駅の港南口と高輪口を結ぶ通路は、かなり広い通路です。ところが写真では左右がかなり狭く感じられます。カメラマンが意図的に角度をつけて撮ったのか、加工を行ったのかはわかりませんが、この場所を知っている人からみたら違和感のある写真だと感じられたと思います。
グラフや写真画像データは、意図を持って発信する側からみたら、印象操作ができる便利なツールです。脚色やデフォルメがないか私たち受け手はよく注意せねばなりません。
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