足立武志
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公認会計士、税理士、ファイナンシャル・プランナー(AFP)
株式会社マーケットチェカー取締役 1975年生まれ 神奈川県出身
一橋大学商学部経営学科卒業。資産運用に精通した公認会計士として、執筆活
動、セミナー講師等を通じ、個人投資家が資産運用で成功するために必要な知識や情
報の提供に努めている。主な著書に、『知識ゼロからの経営分析入門』(幻冬舎)ほか多数
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足立武志の「中長期投資家のための“超・実践的”ヒント集」
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新型インフルエンザ相場再来? 05月17日
新型インフルエンザの国内での感染が広がっています。これにより、週明け(18日)は、再び新型インフルエンザ関連銘柄がにぎわうことになりそうです。
しかし、こうした銘柄を手がけるには十分に注意が必要です。
例えば、新型インフルエンザ関連の中心銘柄であるダイワボウ(3107)。新型インフルエンザがメキシコで発生したとの報道を受け、報道前の4月24日に209円であった株価は4月27日には289円でストップ高比例配分、4月30日には449円まで上昇しました。
ただし、4月27日に買えた投資家は少なく、実際に買えたのは4月28日の寄り付き334円であったはずです。
この334円を上回る株価で売るチャンスは、4月28日、30日、5月1日のわずか3日だけでした。そして5月15日には278円まで株価が下落し、4月28日に334円で買った投資家は約20%の含み損を抱える結果となっています。
つまり、突発的な好材料で飛びついて買ったとしても、その後買値より高く売れるチャンスはほんの一瞬、ということがよくあるのです。もたもたしているとあっという間に含み損が膨らんでしまいます。
ダイワボウ株を4月28日に買った投資家は、今回の国内感染に伴う週明け以降の株価上昇により、利食い売りを出すチャンスがありそうです。しかし、4月28日と4月30日のダイワボウの売買高は共に1億株を超えています。ダイワボウ株の売買高が1億株というのは、非常に高水準です。従って、350円付近より上では戻り待ちの売り物が多く控えているはずです。
もし、今回の反発で、4月30日の高値449円を超えれば、かなり強い相場といえますが、もし高値を超えずに跳ね返されれば、高値付近のしこり玉が整理されるまで、しばらくの間調整は免れないでしょう。
もし週明けにダイワボウをはじめとした新型インフルエンザ関連銘柄を買おうと思っているのであれば、飛び乗り、飛び降りのフットワークの軽さが要求されます。株価が短期間で大きく上下に変動することが予想されるからです。もしフットワークに自信がないのであれば、買わずに見物して楽しんでいる方がよいでしょう。無理に買うと思わぬ痛手を被ることになりかねません。
注.本ブログの記述は、ダイワボウその他の銘柄の買いまたは売りの推奨もしくは非推奨を行うものではありません。また、株価の見通しについてはあくまでも個人的な見解に過ぎません。投資に際しては自己責任のもとで行ってください。
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