2002年5月30日発売!
ISBN 4-939103-64-1 C2033
定価 本体 2,800円+税
A5判 ソフトカバー 352頁
著 者 ゲイリー・スミス(Gary Smith)
監 修 長尾慎太郎
訳 者 飯田恒夫
トレーダーズショップから送料無料でお届け 『億万長者トレーダーが薦める名作・傑作!投資本30』(扶桑社)で、推薦本の一冊に選ばれています!
『How I Trade for a Living』 |
14歳のときにトレーディングの虫に取りつかれてからというもの、ゲイリー・スミ スの頭のなかは、ホームトレーダーとしてひと財産築くにはどうすればよいか、ということしかなかった。1966年大学2年生のときに初めて株式を買ったが、それからの20年間は子供のときからの夢を空しく追い続けただけだった。
1985年、もう一歩で破産というところまで追いこまれて、トレーディングから足を洗うつもりになったとき、ついにゲイリー・スミスは啓示を受け、それからすべてが変わりだした。それ以後、1年たりとも損を出したことはなく、月間でもほとんど損を出すことはなくなった。彼のトレーディングの元手は2200ドルから100万ドル近くまで急増した。1985年のあの運命の日、彼は何を悟ったのか? 15年間勝ち続けたという驚異的な記録をどのように打ち立てたのか、またホームトレーダーとしてこれまで最も成功したうちの一人という世界的名声を得たのはなぜか? その答えはすべて本書のなかにある。
■本書に寄せられた賛辞
「ゲイリー・スミスは、現実にトレーディングに携わっている。観念的な儲けの手口や子供だましのプログラムではなく、トレーディングで実際に利益を生む方法を学びたいと真剣に考えているなら、これは必読の書である。私はもうめったに投資の本を読むことはないのだが、本書は一言一句をおろそかにせずに読んだ。それほど重要な本なのでぜひとも手に取っていただきたい」
―――ラリー・ウィリアムズ(『ラリー・ウィリアムズの短期売買法』の著者)
「この道を究めたベテランが率直に語るフルタイム・トレーダーとしての成功法。ゲイリー・スミスが、トレーディングの達人となるまでに克服した数々の障害を振り返り、目標達成のために用いた戦略、指標、および洞察力についてその詳細を物語っている」
―――ネルソン・フリーバーグ(フォーミュラ・リサーチ誌編集長)
「本書はは驚くべき本である。マーケット情報を網羅したまことに珠玉のような書で ある。大いにお勧めしたい」
―――ハンフリー・E・D・ロイド医学博士(『Trading S&P Futures & Options: A Survival Manual & Study Guide』の著者)「成功を収めたトレーダーの胸中を読み取る機会というのは、いつの場合にも実に貴重なものである。有益なアドバイスや役立つヒントを散りばめた本書において、ゲイリー・スミスは読者に存分にその機会を提供する。すべてのトレーダーが蔵書のなかに加えるべき良書である」
―――ゲイリー・B・スミス(ザ・ストリート・ドットコム編集長代理)「本書のなかで、ゲイリー・スミスはあらゆる財貨のうちで最も希少なもの、つまり終始一貫勝ちつづけたトレーダーの経験を読者に疑似体験させる妙薬を配合している。新参のトレーダーがスミスの世界をのぞき込めば、大きな恩恵に浴するだろう。彼が寛大にも30年余りにわたるトレーディングから得た貴重な知識を分け与えてくれるからである」
―――エドワード・D・ドブソン(トレーダーズ・プレス社社長)
・監修者/長尾慎太郎(ながお・しんたろう)
東京大学工学部原子力工学科卒。米系銀行でのオルタナティ ブ投資業務、および金スワップ取引、CTA(商品投資顧問)での資金運用を経て、現在は株式ファンドマネージャーとしてオルタナティブ運用をおこなう。マーケットに関連した時系列データを基にしたシステム・トレードを専門とする。
・翻訳者/飯田恒夫(いいだ・つねお)
1938年芦屋市生れ。1961年大阪大学法学部卒業後、丸紅飯田に入社。主に鉄鋼貿易業務に従事し、この間米国、トルコ等14年間の海外駐在を経験。1996年丸紅を退職、同年現地鉄鋼商社のアドバイザーとしてタイ国に渡る。2000年タイより帰国、以後翻訳活動に入る。訳書(共訳)にフィリップ・コトラーおよびゲイリー・アームストロング共著『マーケット原理』、その他にジョン・A・ボリンジャー著『ボリンジャーバンド入門』(パンローリング)がある。
2002年5月 長尾慎太郎
・トレーダーとしての資格
名だたるヘッジファンド・マネジャーやトレーディングアドバイザーのなかに私の 名前が見当たらないので、実際にトレーディングで生計を立てる方法について本を書 く資格が私にあるのかと不審に思われるかもしれない。私は株式マーケットでトレー ディングをすることに生きがいを感じるプロのトレーダーで、自宅を事務所としてい る。トレーディングで生計を立てることは、1961年私が14歳のときにニコラス・ダーバスの『私は株で200万ドル儲けた(How I Made Two Million Dollars in the Stock Market)』を読んで以来の夢であった。
トレーディングで生計を立てるまでの道は、穴ぼこだらけで平坦ではなかった。私 は、その取引口座が19年間、2000ドルから4500ドルの間を行ったり来たりしているブ レイクイーブンのパートタイマーのトレーダーとして、目がよく見えないままよろめ きながら歩いてきた。トレーダーとして直感的に真実を把握したのは1985年3月だっ た。約20年にわたってトレーディングで成功したいという夢と願望、そしてその祈り が収まるべきところに収まったのだ。
1985年春以降、トレーディングの元手は順調に着々と増えていった。啓示を受けた ときの元手は2200ドルであった。今日、税金や生計費を差し引いても、私のトレーデ ィング資金は65万ドルを超える。過去5〜6年にわたって毎月のトレーディングの利 益は平均して1万ドルを超えている。トレーダーとしての私の特徴は堅実さである。 過去14年にわたって損を出した月は平均すると20カ月に1回とまれで、しかも2000ド ル以上の損失だったことはない。
私のトレーディング哲学は、投資資本を時間をかけてシステマティックに、規律正 しく蓄積して殖やしていくことである。結局、1998年の年間収益は19万6000ドルにも なったが、こんなふうに元手を一挙に殖やそうという無謀な考えは抱いたことはない。
私がトレーディングの成果を自慢するのは見苦しいと感じる読者がいるとすればお 詫びする。ただ、私はきちょうめんな人間なので、自分が有資格者であることを示し たいだけなのだ。結局のところ、この本を買った人は、もったいぶった話ではなく、 実務に携わっている人間が現実に成功した話を読みたいと思っているだろう。この業 界には予想を立ててトレーディングのツールを宣伝したり売り込んだりはするが、実 際にトレーディングをする度胸がない人間がごまんといる。
表1.1と図1.1は、1996年から1998年と1999年の最初の8カ月間の私のトレーディン グの月別実績を示したものである。私は過去、裏づけのない売買成果を主張するト レーダーたちを腹蔵なく批判してきたので、自分の成果を記録したトレーディングの ステートメント(すべての口座について)を、この本の出版社だけでなく独立した第 三者でありコモディティー・トレーダーズ・コンシュマー・レポート紙の編集者であ るコートニー・スミスにも保管してもらっている。コートニーを選んだのは私と同様 に、株式、オプション、先物、ミューチュアルファンドのトレーディングについて長 年の経験を持っているからである。
・人とは違ったリズム
本書は、チャートパターンや、移動平均、オシレーターのような在来型のトレーデ ィング方法を述べたありきたりの書物ではない。こういった濫用されている方法は、 かつて私の役に立ったためしがない。また本書は、神秘的な売買戦略や複雑で難解な 数学の公式を述べた本でもない。トレーディングで成功するのに波動、周期、占星術、数字遊び、レシオ、数列、サイコロ、グラフ上の線などは関係がないのだ。
この本を読むときには、座席ベルトを締めておいてほしい。読者の意見が私の意見 と真っ向から衝突する場面もあるだろう。それは私が自分のトレーディング哲学に従 って、人とは違ったリズムで活動するからである。人に好かれようと嫌われようと自 分のパーソナリティーが、トレーダーとしてのリズムを刻ませるのである。
私は、チャートやオシレーターを信用しないほかに、例えば、トレーダー向けによ く宣伝されている人目を引く機器やソフトウエアについても、そのすべてが不必要な 出費だと考えている。私の場合、トレーディングで成功するためにはCNBCテレビ放送 と電話が1台あれば十分だった。また、私は感情に左右されやすく、完全に自信を欠 いたトレーダーであり、売買に失敗すると何日も、時には何週間も悩むことがある。 これは、トレーダーとして成功するための秘けつを説くトレーディングの心理学の権 威者の伝統的な意見とは反対である。
本書中に、参考書としてほかのトレーディングに関する書籍が掲げてあることにお 気づきだろう。私はこの種の本を蒐集していて、その蔵書の数は450冊以上になった。 このうちにはトレーディングの文献としては本流でないものが多く、また絶版になっ たものもある。こうした書物に書いてある貴重なトレーディングの原理は、私の体内 に染み込み、結果としてトレーディングの成功の一因となった。特に、1960年代と 1970年初期の書物は珠玉の名作というべきものが多く、非常に洞察力を高めてくれた。 優秀なトレーダーという評判のかたわら、私はトレーディング業界では商売人泣か せ――特に実際は全収入を販売から得ているのにトレーディングで生計を立てている と偽っている商売人――として知られている。しかし私はこの本を、商売人を個人的 にやっつける公開討論の場として利用するつもりはない。
本書は自伝として書いたものではない。私の個人的な生活や、宗教や政治上の見解 に人が興味を持っていると考えるほど厚顔ではない。しかし、次の数章を割いて私が トレーダーとしてどのように進化したかを詳しく述べるのは、それが重要だと考える からである。私がトレーディングで築き上げた成果をより正しく評価してもらうため には、まず取引で犯した過ちを理解するのが役に立つと考えている。私の窮状、特に 若いころの窮状に共鳴する人も多いだろう。
トレーディングの成果を、先天的な才能や能力の結果だと簡単に割り切る人がいる かもしれない。しかしそれは、私のトレーディングでの業績に太刀打ちできないとあ きらめた人が逃げ口上に使うバカげたせりふである。成功するまでに耐え忍んだ何年 かの逆境の生活は、私が何がしかの特別なトレーディングの能力を持っているという 議論に対しての反証になるであろう。
私の取引の仕方については幾つかのただし書きが必要だ。私にとってトレーディン グすることは非常に単純な手順である。しかし、このゲームの単純明快さを見抜くま でには意味のない複雑さと苦闘する歳月が長く続いた。前もって警告しておくが、私 の取引スタイルは長い年月と多くの実践を経て進化してきたものだ。すべてを直ちに 理解できると期待しないでほしい。私はゲイリー・スミスのトレーディング用クロー ン人間を作り上げようとしているわけではないので、読者の取引スタイルに最もしっ くりとくる見解や戦略をあれこれと選んで採用してもらえばよいのである。
トレーディングは、まったくの素人から経験を積んだ初心者、ほどほどの有資格 者、熟練者、最終的に少数のトレーディング専門家というように異なる段階を一段ず つ経ていく進化の過程である。読者が現在どの段階にいるかにかかわらず、本書は次 の段階へ進む手助けとなるべきものである。
実はこの書籍の存在は長いこと知っていたのだが、筆者がディトレード自体に余り興味がない(というより時間軸が自分に合っていない)ことから熟読する気になれなかったのだ。読了後の感想はラリー・ウィリアムズが述べているごとく金言に満ちた本である、ということだ。素晴らしいエクイティカーブ
まず25ページだ。このエクイティカーブには誰しも驚嘆せざるを得ない。素晴らしい。・・と思って読み進むと連続失敗のエピソードが続く。ここにはゲイリースミスの強さが現れている。失敗にちゃんと直面出来てきたことが分かるからだ。早くも、「ゲイリースミスはただものではない」と感じてくる。まあ、ただ者ではないからこそ本を出版出来たのだろうが…。ミューチュアルファンド、チャート
俄然面白くなるのは第4章からだ。まず、「ミューチュアルファンドしか投資しない」「チャートは見ない」と来た。チャートは見ない、では短期トレーディング手法はなんじゃい、ということになるが、「トレーダーとしての経験も積み、記憶力も抜群なので、私にはマーケットが上昇トレンドか、下降トレンドか、保合なのかはチャートを見るまでもなく分かるのだ」という文言を見れば納得である。筆者は依然トレンドの確認にはチャートが必要である。それが感覚的に分かるとはゲイリースミスは凄い。ゲイリーはエックハート同様、オシレーターは大嫌いである。実は筆者も嫌いなのだが。但し「98%のチャートパターンは役に立たない」には疑問もある。マーケットは相似することもあるので多くのチャートパターンを知っておくのはそれなりに有効だ、というのが筆者の立場である。
■中原 駿氏
相場歴20年を超えるベテラントレーダー。祖父はソニー、母はパイオニアで財をなした投機家の家に育つ。海外のトレード事情に詳しく、特にラリー・ウィリアムズ、トム・デマークの手法に精通し、為替、先物、債券、株式市場で、その概念を利用して結果を残している。パンレポートで「短期トレーディング手法」を連載中。著書に『魔術師に学ぶFXトレード』、監修書に『相場心理を読み解く出来高分析入門』(パンローリング)がある。
わたしはトレーディングについては無数の本を読んだ。読んだ本の1冊1冊から少しずつ物事を学んだ。 ここで推薦したリストをもとに、トレーディングについてできる限りのことを吸収してほしい。読んだことをすべて理解したり、同感したりする必要はない。時間がたつにつれて、読んだことがあなたのタイムフレームや目標、ニーズ、さらにトレーダーとしての感情という形になって現れてくる。そこで初めて自分自身の独自な取引戦略を工夫することができるのだ。 本を読むときは私は重要な部分に下線を引く。読み終わったあとで、この部分とそのページをタイプしておいて、「トレーディングに関する洞察」というファイルに保管しておくのだ。 |
『私は株で200万ドル儲けた』
本書のなかで何度も触れており、これがトレーディングにおいて私の愛読書であるというのは、主に感傷的な理由からである。1961年に初版を読んだとき私が受けたのと同じ衝撃をほかの人が感じるとは思っていない。多数のトレーダーからいつも、ダーバスの方法論になんか特定のメカニカルな意義があるのかと質問を受ける。私の推薦するほかの本と同様に、ダーバスの本から読み取るのは彼の考え方であって、黒白で割り切ったトレーディングのルールではないというのが私の回答である。
『ツバイク ウォール街を行く』
ツバイクは根っからのトレーダーで、価格の動きとFRB(連邦準備制度理事会)とはけっして喧嘩してはいけないという信条の持ち主である。この本を読めばその理由が分かる。
『マーケットの魔術師』『新マーケットの魔術師』
トレーディングの大物や達人と彼らを動かす動機について書かれた本は多いが、ジャック・シュワッガーとマーケットの魔術師とのインタビューは抜群に優れいている。けれども注意しなければならないのは、アクスサービスを売ったり、セミナーの勧誘をしたりするベンダーの魔術師になった人もいることである。
『投資苑』
原則として、私はトレーディングの方法をあれこれ寄せ集めた本は好きになれない。むしろ、ひとつの方法を説いてそれを著者がどのように活用しているかに興味がある。しかし、エルダーのこの本は例外である。トレーディングの心理について述べた最初の2章が類書との決定的な違いである。特に先物のトレーダーにお勧めしたい。
『ピット・ブル』
私は本物のトレーダが書いた本には特別な感情を持つが、マーティン・シュワルツはまさに本物のトレーダーである。また、彼が指標の統合を強く主張していることが本書を読めばよく分かるだろう。
ラリー・ウィリアムズの短期売買法【第2版】 |
ボリンジャーバンド入門 |
究極のトレーディングガイド |