『マベリック投資法』
――巨万の富を築くための10原則 2002年6月15日発売!!
A5判上製本 464ページ/定価 本体 2,800円+税
ISBN 4-939103-65-x C2033
編者●ダッグ・ファビアン(Doug Fabian)
訳者●古河みつる(ふるかわ・みつる)
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■訳者まえがき
■目次
■主な中見出し付き目次
■謝辞
■はじめに
原書名:『MAVERICK INVESTING : BUILDING EXTRAORDINARY WEALTH THROUGH UNCONVENTIONAL PRINCIPLES』
著者紹介 ダッグ・ファビアン(Doug Fabian) ラジオの人気番組「マベリック・インベスティング・ウィズ・ダッグ・ファビアン(Maverick Investing with Doug Fabian)」のホストを務めている。この番組は、シ ンジケート販売され、シカゴやロサンゼルスなどの大都市で放送されている。ファビ アン・イベストメント・リソーシス社(Fabian Investment Resources)の社長であ り、20年間以上にわたり個人投資家向けにアドバイスを提供してきた。スマート・マ ネー誌では、ミューチュアルファンド業界で最も影響力を持つ30人のひとりに挙げら れた。テレビ(CNBC、CNN、フォックス・ニュース・チャンネルなど)や新聞(ニュー ヨーク・タイムズ、ウォール・ストリート・ジャーナル、ロサンゼルス・タイムズな ど)にもよく取り上げられている。また、全米各地の投資セミナーでは頻繁に講演を 行っている。 | |
翻訳者紹介 古河みつる(ふるかわ・みつる) e-mail : [email protected] 慶応義塾大学卒、南カリフォルニア大学MBA。日本IBM、Chase Econometrics/IDCなど を経て、翻訳などに従事。(有)フルクサス代表。 |
あなたの今までの投資成果はおそらく年率平均12%程度ではないだろうか。いや、 それよりはるかに低いかもしれない。あなたはそんな成果で満足ですか?
『マベリック投資法』は、実績のある、実践しやすい、資産形成のアプローチにつ
いて説明している。このアプローチのおかげで、たくさんの投資家が年率20%以上の
リターンを稼ぐことができる! 複雑な計算や緻密な数式は一切不要。一般投資家を
対象としたこの画期的な投資指南書の内容とは――。
●マベリック投資の10原則――良い市場で稼ぎ、悪い市場を避けるための実績に裏付
けられたガイドライン
●マベリック権利章典――投資家としてあなたが持っている10の権利、そして長期間
にわたって冨を築くためのその利用法
●ベア相場に共通する3つのシグナル――そして値下がりする前に利益を確定する方法
ダッグ・ファビアンは、あなたより賢いとは思っていない。しかし、多くの投資家も同意してくれるように、あなたの心ではなく頭を使うことによって、より賢く投資
する方法を示すことができると思っている。そのためこの『マベリック投資法』を読
んで、収益のチャンスを見つけ、それをとらえて、そして値下がりリスクを察知し、
それを避ける方法を今日から学び始めよう。本書は、今日の市場で成功する方法を分
かりやすいく説明した、ファビアンによる「一般投資家のためのガイド」である。
「マベリック流に投資することの最も重要な理由のひとつは、あの初めて未知の世
界へ踏み込むときの恐怖心を克服し、自分に自信が持てるようになることだ。勝者を
選び続けることができたらどんな気持ちになるか想像してみよう。うまく売り抜けて
利益を守ることができたらどんな気持ちになるか。そして、毎年毎年目覚ましい収益
を上げ続けることができたら……」(第1章から)
ダッグ・ファビアンは、従来の通念にとらわれない「マベリック投資法」を20年以
上かけて完成させてきた。今、この良識の書『マベリック投資法』で、全米各地で放
送されているラジオ番組のホストとして有名なファビアンが、従来の「バイ・アン
ド・ホールド」戦略を捨て去り、だれでも年率20%以上の平均リターンを得られる方
法を明らかにする!
ファビアンのマベリック投資法は、魔法の公式や緻密な数式ではなく、投資にかか
わる雑音や間違った情報を排除し、適時、現れる投資チャンスをとらえて収益を上げ
るための実績ある方法である。月並みなリターンや損失から並外れた成長へと転換さ
せる必要なすべてのことを分かりやすく書いている。例えば――
●ポートフォリオ価値の減少を避けるための実践しやすいストップロス戦略
●401kで犯しやすい間違いとその避け方
●専門家があなたに教えていないこと。例えば、債券や確定利付き商品に「きっぱり
とノーと言う」理由
●ETF、EIF、セクターファンドなど、今日注目すべき投資商品のすべてについて
ダッグ・ファビアンは、ほとんどの投資アドバイザーがするような話はしない。フ ァビアンは、大半の投資家がいつどこに投資するか、いつ「休む」かを自分自身で決 定することができるし、そうすべきだと考えている。そして、それは今までの実績が 物語っている。『マベリック投資法』では、ファビアンの投資信条、手法、テクニッ クが、ひとつの革新的なアプローチにまとめられている。このアプローチは、あらゆ るライフステージにおける投資において、富を築き、富を守るために役立つだろう。
■訳者まえがき
2002年4月、日本版ビッグバンの総仕上げともいうべきペイオフが解禁された。一
方、7割弱がペイオフについて「知らない」というアンケート結果がある。
日本版ビッグバン構想の原点『わが国金融システムの改革』には、「……国民の資
産がより有利に運用される場が必要……」とあるが、「……国民が資産をより有利に
……」とは書かれていない、というのはうがった見方にすぎないだろうか。
確定拠出年金、ペイオフなど、自己責任だけは確実に膨張し続け、好むと好まざる
とにかかわらず、しかも本人の自覚の有無にかかわらず、だれもがイノセントな「預
金者」からリスクをテイクする「投資家」へと「変身」を余儀なくされている。
本書の舞台は金融先進国の米国だが、一般の個人投資家にとって、投資の世界が油
断のならない世界であることに変わりがないことは、著者のアドバイスからも、昨今
の出来事からも明らかだ。
本書訳出中、エネルギー大手エンロン社が破綻した。世界一透明度が高いはずの会
計制度も、監査法人による監査も、格付け会社による格付けも、アナリストたちによ
る推奨も、投資家の助けにはならなかった。401kで自社株を運用していたエンロン社
の従業員たちは、職場を失っただけでなく、老後の生活を支えてくれるはずだった年
金まで失ってしまった。
図らずも、著者のアドバイスの的確さを裏付ける出来事だった。
著者は、「マベリック投資家」に変身することによって、年20%以上のリターンを
達成できると言う。本書の執筆は、2001年の春、つまり、いわゆるITバブル崩壊後
だ。けっしてバブルに浮かれて書かれたわけではなく、アップもダウンもあった20年
以上にわたる投資アドバイスの経験と実績に基づいている。
「マベリック投資法」は、テクニックとマインドからなる「投資ライフスタイル」
を提唱している。「兜町」にカモられたくない日本版マベリック投資家にも大いに参
考になるだろう。
ところで、「マベリック」あるいは原音に忠実に表記すれば「マァヴリック」の語
源。本書でも言及されているが、「焼き印を入れない」ぐらいのこと(?)で、と
前々から疑問を感じていた。これを機会にインターネットで少し“ホームワーク”を
してみたので、その真偽はともかく、話のタネにご紹介させていただく。
諸説存在するが、サミュエル・オーガスタ・マベリック(Samuel AugustaMaverick。1803−1870)に由来することは概ね一致しているようだ。だが、同氏の職業は、牧場主のほか、地主、事業家、弁護士などさまざま。
焼き印を入れなかった理由は、「無印」が自分の印だと主張することで、あわよく
ば焼き印されていない余所の家畜まで自分のものにしようとしたという“あこぎな牧
場主”説から、借金の返済か代金の支払いとして子牛を押しつられたが、自分で牧畜
をやる気はなかったので焼き印しないで放っておいたという“牧畜放棄”説までさま
ざま。
どちらにしても、当時は、柵で囲んだ自分の牧場内ではなく、「開放牧場」という
政府所有の草原を利用した放牧が盛んだったらしい。そういう場所で、無印の迷い牛
を見つけると、「one of Maverick's」(マベリックさんとこの)だろうと言われた。
これが転じて「焼き印のない、群れから離れた」という意味になったという。
当然のことながら、そんな牛を見つけたら自分の焼き印を入れてネコババしてしま
う牧場主もいた。それが転じて「不正に所有する」ことを「mavericking」というそうだ。
それからラドヤード・キプリング(『ジャングルブック』の作者!)が『マベリッ
クの反乱(A Mutiny of the Mavericks)』という話を書き、その影響で現在の「反
抗、異端、型破り」などの意味が加わったという。
つまり、サミュエル・マベリックさん自体が、今日言われる「maverick」な人物だ
ったというわけではないようだ。ちなみに、サミュエル・マベリックさんは、テキサ
ス独立宣言の署名者の一人で、サンアントニオの市長を務め、同氏に因んだ名前の郡
(“群”れではない!)がテキサス州にあるなど、なかなかの名士であった……ようだ。
最後に、本書の翻訳の機会を与えてくださった後藤康徳氏(パンローリング社)、
編集・校正をしていただいた阿部達郎氏(FGI)に感謝したい。
古河みつる
マベリック投資法は実は最初の数十ページを読んだ時点でかなり興味を失ったことを正直に告白しなくてはならない。最近はやりの「金持ちになる法」というのが嫌いということもあるのだが、100%株式に投資するという部分でかなり反感を持ったのだ。ご存知の通り、この3 年間、米国においてすらも債券のパフォーマンスは株式を圧倒している。100%株式に投資して、勝てるはずが無い。どんな株式に投資していていたとしても国債のパフォーマンスに圧倒的に劣後していたはずだ。100%株式投資とはばかげている…。しかし、そうした疑念と「これはまたいわゆる金持ちハウツー本なのではないか」という筆者の疑念は徐々に解けてきた。そして最後にはこれはおそらく殆どの素人(すまない)にとって非常にわかりやすく、また実践できる良書であると思うようになった。筆者が共感し、正しいと直感的に賛同できる個所を上げてみる。
まず1.利益は確定しなければ、意味はない。トレードにおいてももっとも難しいのは「手仕舞い」である。手仕舞いは危険だ。なぜならばせっかく乗ったトレンドのまさに暴発の直前かもしれないからだ。だが、いつか手仕舞わなければ利益は損失に変わってしまう。いつ「手仕舞い」するのか。マベリックには明確なルールがある。しかも、その手仕舞いルールが12−15%ストップロスと200 日移動平均のブレイクである。非常に簡単だ。これは非常に良い点だ。
- 売りが大切
- モダンポートフォリオ理論が推奨するリバランスはしない
- シンプルで納得できる方法は規律を生む
- 株価の方向は絶対に予測しない
- IPOには否定的。
- 変化に備える
- ストップロスを利用する
- トレンディング
(全文を読む)
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