2007年7月18日発売
ISBN 978-4-7759-7087-4 C2033
定価本体2,800円+税
A5判 ソフトカバー 214頁
著 者 アレキサンダー・エルダー
訳 者 井田京子
監 修 長尾慎太郎
■著者作品 |
『投資苑』第一弾!
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本書は、トレードの準備、心理、マーケット、トレード戦略、マネーマネジメントと記録管理、ケーススタディ、トレーダーの教えといったトレードに必要な7つの分野をカバーしている。各章は点数で評価されるようになっており、現時点での自分の能力を知ることができる。こうすることで、資金をリスクにさらす前にトレーディング知識の穴を見つけ、埋めることができるのだ。
本書の後半では、問題の正解と間違いについて、それがなぜ正解で、なぜ間違いなのかを初心者にも分かるように詳しく解説している。本書に掲載した問題やケーススタディの多くは『投資苑3』に登場したトレーダーが提供してくれているため、『投資苑3』のインタビューと本書を突き合わせることで、効果的なトレーディングスキルが身につき、実際のトレードでの強力な武器となるだろう。
『投資苑3』と本書を熟読すれば、マーケットのチャンスを最大限に生かすことができるようになるだろう。
レニングラードに生まれ、エストニアで青年期を過ごす。16歳の若さで医学部に進学し、23歳のとき、船医としてアフリカに立ち寄った際に逃亡を企て、アメリカに政治亡命。亡命後も精神分析医としてニューヨークで開業し、コロンビア大学で教鞭をとる。精神分析医としての経験を生かし、トレードの心理学について独自の見解を持つ。エルダー博士の書籍、論文、ソフトウエアを利用したトレーダーからは、現代のプロトレーダーのリーダーのひとりであると称賛されている。
トレーダーズキャンプを開催し、トレーダーを集めて1週間の講習を提供している。またスパイクグループの創設者でもあり、そのメンバーはプロまたはセミプロのトレーダーで構成されている。メンバーは毎週ひとつずつ銘柄を選び、賞をかけてコンテストを行っている。エルダー博士自身もトレードを続け、トレーダー向けのウェブセミナーを開き、アメリカやその他の国々の多数の会議で講演している。本書の読者はエルダー博士のeメールニュースレターの無料購読が可能であり、また下記のオフィスに連絡をすればトレーダーズダイアリーのテンプレートを入手することもできる。 http://www.elder.com/。
原書:Study Guide for Entries & Exits : Visits to Sixteen Trading Rooms
by Alexander Elder
監修者まえがき 本書の構成 パート1 問題 第1章 トレードの準備 第2章 心理 第3章 マーケット 第4章 トレード戦略 第5章 マネーマネジメントと記録管理 第6章 ケーススタディ 第7章 トレーダーたちの教え パート2 解答と評価 第1章 トレードの準備 第2章 心理 第3章 マーケット 第4章 トレード戦略 第5章 マネーマネジメントと記録管理 第6章 ケーススタディ 第7章 トレーダーたちの教え 死ぬまで学習と訓練 謝辞
本スタディガイドが対象としている『投資苑3』は、著者の選んだ16人のトレーダーによるインタビュー集である。この16人のなかにはファンドを運用しているプロのマネジャーも含まれているが、ほとんどは一般の個人投資家である。これまでトレーダーのインタビュー集といえば、ジャック・シュワッガーの『マーケットの魔術師』シリーズに代表されるように、対象は著名なトレーダー、ファンドマネジャーと決まっていたが、『投資苑3』は無名のトレーダーを取り上げることで、成功するトレーダーに至るパスをより現実的な形で示しているといえよう。
実際、ここに登場するトレーダーたちが遭遇した問題は、私たちがトレードするに当たって大なり小なり経験する事柄であり、『投資苑3』を読むことでより実践的な解決法、対処法を知ることができる。
著者も書いているとおり、この16人が今後どうなっていくかはだれにも分からない。単なる幸運によって財を成した人はそれを失うかもしれないし、全員が生き残って、その技術の確かさを証明するかもしれない。いずれにせよ、いずれ続編が出ることが楽しみである。
さて、『投資苑』『投資苑2』に引き続き、『投資苑3』向けに作成されたスタディガイドが本書であるが、これを『投資苑3』と合わせて読み、ドリルを行っていただきたい。エルダー博士の著作に一貫している主張は、トレードにおいてはメンタル面での強化が大切であるというコンセプトであるが、その境地を技化するためには、繰り返し演習を行うことが不可欠なのである。なぜなら、心理的に圧迫を受けるような状況下では、私たちの判断能力は著しく低下し、冷静さを欠くようになるために、意識しないでも自然に出てくるほど習慣化した技術のみが私たちを助けることになるからである。 最後になったが、本書の翻訳にあたっては以下の方々に心から感謝の意を表したい。井田京子氏には、丁寧な翻訳をしていただいた。そして阿部達郎氏にはいつもながら丁寧な編集・校正を行っていただいた。また、本書が出版される機会を得たのはパンローリング社社長の後藤康徳氏のおかげである。
2007年6月
長尾慎太郎
それに対して、今回の『投資苑3』は16人のトレーダーの手法を紹介している。彼らは筆者にトレーディングルームを公開し、トレードの様子を見ることを承諾してくれ、何時間もかけて質問に答えてくれた。このうえQ&A作成のために時間を割いてほしいとはとても頼めない。それは甘えすぎというものだ。しかし、出版社はQ&Aの出版を望み、筆者も編集者を失望させたくはなかった。
読者はすでに『投資苑3』を読んだと思うが、心理、規律、リスクコントロール、計画、いくつかのチャートパターン、テクニカル指標など、カギとなるテーマが多くのインタビューのなかで繰り返し出てくる。そこで、今回のQ&Aは以前とは形を変え、インタビューに沿って出題するのではなく、問題をトレーディングの主要分野別に構成することにした。
このQ&Aは、質問と答えがそれぞれ7章で構成されている。まず、準備、心理、マーケット、トレード戦略、マネーマネジメント、記録管理に関する問題があり、そのあとケーススタディと実際のトレード例を見ていく。最終章の「トレーダーの教え」では、インタビューのなかに出てきたキーポイントに関して出題していく。すべての質問は、『投資苑3』の内容をさらに掘り下げ、判断を下すための条件をさらに考えることを意図して作られている。
筆者は毎年、筆者の本を読んだり講習に参加したりして、トレーディングで生活できるようになったというトレーダーとの嬉しい出会いを経験している。このQ&Aは、さらにトレードに集中する助けになることを願って作成した。もしこれがトレードで生活していくためのステップになれば、これほど嬉しいことはない。 成功を祈っている。
問題1 トレーディングを学ぶ
成功したトレーダーと言えるようになるまでにはどのくらいかかるか?
A.自動車が運転できるようになるのと同じくらい
B.トレーディングの本を10冊読んでトレーディングソフトを2つ使いこなせるようになるまでの期間の2倍
C.大学で勉強するのと同じくらい
D.定期的につぎ込める時間の長さによって変わる
【答えは本書で】