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アトリビュート 貢献度を上げる25の属性

アトリビュート
貢献度を上げる25の属性

2022年4月発売/四六判 360頁
ISBN9784-7759-4265-9 C0098
定 価 本体1,800円+税

著 者 リッチ・ディビニー


目次著者紹介読者の声

個人、家族、チーム、ビジネスで生かす25の属性

スキルだけではない。過小評価されがちな資質が成果を左右する。

成功するためには何が必要か――?

 真のパフォーマンスは、スキルだけでは生まれない。すべては、誰もがもつ属性にかかっている。米国ネイビーシールズの司令官だった、著者のリッチ・ディヴィニーは断言する。

 その苛酷な任務によって、多くのことが求められるシールズの特殊部隊。著者は長年の隊員選考の過程で、実績の申し分ない者が脱落し、見込みが薄かった者が達成できることに、そもそもの技能という客観的基準が適正ではないのではと思い至った。ならば、重要なのは何か? 著者は、目に見える技能の下で過小評価されがちな資質が、最終的に成功の要因になることを明確にした。

 これは一般社会でも当てはまる。目立たない学生が優れた学術的業績をあげる一方で、将来有望と目されたまま期待外れに終わることがある。選りすぐりのドリームチームが行きづまることもあれば、ダークホース的なチームが成功することもある。そこで核となるのが、25の属性だ。

 それは、単に「根性」などといったざっくりしたものではない。根性は、勇気、忍耐力、適応力、精神回復力という属性に分解することができる。それらひとつずつを神経科学などの側面からも詳しく解説し、個人としてチームのメンバーとして、いかに良い成果を上げるかを明らかにしている。

 25の属性は「根性」のほかに、心の鋭敏さの程度を示す「知力」、己のニーズを満たそうとする「動因」、地位ではなく行動を指す「リーダーシップ」、そして、どれだけ効果的に協力し合っているかを示す「チーム力」のカテゴリーで、それぞれを分解していく。中には、巧妙さやナルシシズムなども含まれる。一見ネガティブな印象のこれらの属性も、誰もがもっているものだ。そしてパフォーマンスを上げるには、それらネガティブと見える要素も必要なのだ。

 各属性は、程度の差こそあれ、誰にも生まれつき備わっている。スライド式のスイッチを例にとろう。適応力が低い人は、現状ではそのスイッチのつまみが低いところにあるのだ。だが、そのレベルは意図的な訓練や意識を変えることで調整することができる。そのためにはまず、自分の属性を知ることが重要だ。本書ではそのための方法も紹介している。

 彼が定義するチームは、軍隊やビジネス上のものだけではない。チームとは、共通の目標や目的に向かう、二人以上のメンバーからなるグループを指す。つまり、趣味で集う仲間や夫婦もまた、チームである。本書に掲げた属性を最適化すれば、誰でも・いつでも・どんな状況においても、効果的にパフォーマンスを上げることができるようになるだろう。

「私が信頼について知っていることの多くは、リッチ・ディヴィニーから学んだものだ。彼が本書を執筆してくれてとても嬉しく思う。チーム全体の信頼とパフォーマンスの質を向上させたいと願うすべての人にとって、頼りになる本だ」 ――サイモン・シネック、『WHYから始めよ!』(日本経済新聞出版)の著者


目次

第1章 隠れた動因
第2章 パラシュートの不具合を克服する
第3章 ドリームチーム・パラドックス
第4章 恐れを知らないリーダーには気をつけろ
第5章 七転び八起き
第6章 カエルのようにあれ
第7章 小さな悲劇がもたらす恩恵
第8章 警戒力
第9章 効率的な働き
第10章 マルチタスク神話
第11章 可塑性
第12章 方向転換を習得する
第13章 自制心のある敗者
第14章 魚は最後まで水の存在に気づかない
第15章 お姫さまとドラゴン
第16章 すべて自分が中心
第17章 あなたがどう思うかなんて誰も気にしない
第18章 痛みを感じないとしたら、やり方を間違っている
第19章 自分を隠すことはできない
第20章 じっとして動かないことで多くの失敗が生まれる
第21章 仲介者になってはいけない
第22章 善悪に関する主観的な考え
第23章 いつだって何かやることはある
第24章 赤ではなく黒を出せ
第25章 クラスのひょうきん者を称賛せよ
第26章 動的な従属関係
第27章 その他
第28章 パレットを読み解く
第29章 最適なパフォーマンスを目指せ

著者紹介

The Attributes: 25 Hidden Drivers of Optimal Performance リッチ・ディビニー(Rich Diviney)
元シールズ特殊部隊の司令官。20年以上におよぶキャリアにおいて、13回以上海外に派遣され、そのうち11回は、イラクとアフガニスタンで任務を遂行した。ディヴィニーは、特殊作戦部隊の訓練を担当する将校として、身体的、精神的、感情的な鍛錬を融合した訓練プログラムの策定を主導した。特殊部隊員が(とくにストレスの多い)あらゆる環境において、より速く、より長く、よりうまく作戦を遂行するための脳を鍛えることができるよう、少人数のチームを率いて初めての「マインド・ジム」を創設した。2017年に退役したあとは、チャップマン・アンド・カンパニー・リーダーシップ・インスティテュートと、サイモン・シネック・インクで、講演者、ファシリテーター、コンサルタントとして活動してきた。ビジネス界、スポーツ界、軍隊、そしてアメリカン航空、マイヤー、サンフランシスコ・フォーティナイナーズ、ズーム、デロイト等の企業の、5000人以上のリーダーに、リーダーシップと最適パフォーマンスに関する教育を行っている。
原書『The Attributes』はドイツ語版としても刊行されている。

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読者の声

申し分のない手腕や技能を持つ人が意外と求められる任務や要求を満たすことができず、逆に手腕や技能面で劣っていても生まれ持った良い特性(=属性)を持つ者が素晴らしい成果を上げることができることを、この本は実例を示しながらわかりやすく解説している。特に25の特性(属性)が重要だと。

現代のように他人より早い時期から勉強や技能を身に着けることが成功の秘訣だと思われている時代において、自分は先を越された、または出遅れてしまったと思っている学生や社会人は多いのではないだろうか。でも、この本の通り25の特性(=属性)を訓練や意識でレベルを変え最適化し地力を高めることに取り組めば、まだまだ挽回のチャンスはあるはず。地力を高めたい人は、是非この本を読んでみてはどうか。

金融機関勤務の大器晩成型おやじ様


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