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長期にわたって利益を得るための最良の戦略とは何か? その答えのひとつはトレンドフォローである。2004年はトレンドフォロアーにとって、マーケットの上下動に揺さぶられながらも最終的には勝つ「よくある」年だった。しかしウォール街では、2004年のドローダウンレベルから、トレンドフォローはついに終わったと言う者もいた。しかし、やはり、トレンドフォローを正しく理解しない者によって30年前から言われ続けてきた悲観的予測は、またも間違いだったのである。 トレンドフォロアーにとって重要な5つの質問 トレンドフォローとは一体何か。お金を儲けるための、科学的に実証されたアイデアに基づくトレーディングシステムである。システムは、次の5つの質問に対する答えが明確でなければいけない。
損失は批判し、儲けには口をつぐむ
トレンドフォロアーにはマイナスの時期がないという話ではない。もちろん損も出す。だが残念なのは、トレンドフォローが批判されるとき、ドローダウンや損失ばかりに焦点が当てられることだ。批判する人たちはなぜか長期的なリターン――巨大な利益――には目を向けない。「人々はなぜ、トレンドフォローの(通常は一時的にすぎない)ドローダウンを必要以上に批判するのに、5年にも及ぶナスダックの60%ものドローダウンは見て見ぬ振りをするのか――」。これは著名なマネーマネジャーと最近話したときに、共通した疑問だった。 永遠に不滅のトレンドフォロー 投信業界の重鎮バート・コズロフは、1985年のドイツの機関投資家に向けた講演で、トレンドフォロー終焉説を一蹴した。質疑応答である男が尋ねた。「でも、トレンドフォローはもうダメだっていうのは事実ですよね?」。コズロフはパフォーマンスチャートのスライドを再度表示し、下落している部分を指して「トレンドフォロアーはまずここで撃沈してますね。次はここ……、そしてここもそうです。彼らが損を出すたびに懐疑論者たちがトレンドフォローの終焉を唱えますが、現在では記録的な好パフォーマンスを上げていることがその反証になります。これらトレーダーたちは投資家たちに何百万ドルもの利益をもたらしています。つまり今後とも、トレンドフォローの無効性を訴えても無駄かもしれないということです」。 ノーリスクではノーリターン! 結局のところ、トレーディングとはドローダウンとリカバリーのプロセスだと言っていいかもしれない。それは、トレンドフォローの偉大なるトレーダーたちが繰り返し例示している厳然たる事実である。パフォーマンスはもっとなだらかなほうがいい? 確かに。だが、対する相場は現実世界であり、現実は不確実で変動するものなのである。 トレンドフォローは過去数十年ですでに高いパフォーマンスが実証されている。タダのランチなど存在しない。利益を上げれば損もする。大きな利益を得る過程では、ドローダウンに苦しむ時期もある。ノーリスク・ノーリターンなのである。
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