目次

 訳者まえがき                                           1
 まえがき                                               7
 著者紹介                                               9

第1章 マーケットタイミングを読むのは不可能?           11

第2章 株価のパワー                                     21
 相場だけを基準とした一括投資                           36
 相場だけを基準としたドルコスト平均法                   37
 1977〜2001年                                           40

第3章 株価収益率(PER)                                43
 PERを基準とした一括投資                                53
 ドルコスト平均法                                       58
 1977〜2001年                                           60

第4章 配当利回りとマーケットタイミング                 67
 配当利回りを基準とした一括投資                         78
 ドルコスト平均法                                       79
 1977〜2001年                                           80

第5章 基本的価値                                       85
 基本的価値を基準とした一括投資                         93
 基本的価値を基準としたドルコスト平均法                 97
 1977〜2001年                                           97

第6章 債券、株価キャッシュフロー倍率、株価売上高倍率   103
 1977〜2001年                                           108
 株価キャッシュフロー倍率(PCFR)                       110
 株価売上高倍率(PSR)                                  114

第7章 指標を組み合わせて、より高いリターンを狙う       119
 一括投資                                               122
 複数の指標を組み合わせる                               127
 年ごとに観察する                                       130
 1914〜1922年                                           131
 1914〜1922年                                           132
 1923〜1929年                                           133
 1930〜1939年                                           133
 1940〜1945年                                           135
 1946〜1953年                                           136
 1954〜1972年                                           137
 1973〜1985年                                           138
 1986〜1995年                                           138
 1996〜2001年                                           139
 どのくらい割高なのか割安なのか                         140
 1977〜2001年                                           145
 マーケットタイミングとリスクに関するテクニカル的な注意 149

第8章 マーケットタイミングを狙う                       155
 1.安く買う                                           158
 2.高く売る                                           158
 3.分散、分散、分散                                   159
  キャッシュ                                      159
  不動産                                          160
  債券                                            162
  株式                                            165
  アセットアロケーション                          171
  ポートフォリオのリバランス                      173
  タイミングコスト                                177
 4.注意深く前進せよ                                   185

第9章 今後の注意                                       191

付録                                                     205
 データソース                                           205
 データ分析                                             206

参考文献                                                 209

訳者まえがき

 『Yes, You Can Time the Market!』――エッ!と驚くようなタイトルである。一般にはマーケットタイミング戦略は役に立たないどころか、かえってマイナスであるかのように言われることが多い。実際、本書でも、この戦略が短期的には機能しないことを認めている。また、非システマティックリスクがあることから、個別銘柄で売買タイミングを計ることは勧めていない。よって、インデックス運用(あるいはインデックスファンドやETF)において長期的な視点でマーケットタイミングを計るのが本書の狙いである。つまり、大方の予想に反し、本書は短期売買用の本ではない。長期投資用の本、それもベンジャミン・グレアムとウォーレン・バフェットの流れをくむバリュー投資系の本で、リスク回避型の保守的な投資家を読者対象としている。具体的には株価収益率(PER)などのバリュー指標と移動平均線を並行して使うことによって、マーケットが割安のときに買いに入り、割高のときは買いを見送るか、売却する手法をとる。過去100年間の市場データを検証したまじめな本だが、著者のウイットに富んだ語り口のおかげで飽きずに読めると思う。
 最近、バフェットの影響か、株式の長期投資あるいはバイ・アンド・ホールド戦略が盛んに推奨されているが、バフェットとて黙ってただ保有しているわけではない。バブルがはじける前にしっかりと大型株を外して債券に入れ替えている。本書では「株というものはいつ買っても長期で持てば必ず値上がりするもの」という考え方に基づく盲目的なバイ・アンド・ホールド戦略を戒めている。「失われた10年」を経験した日本では身に染みて感じている方も多いと思うが、売買タイミングと同時に買値がいかに大切かということをここでもう一度肝に銘じていただければ幸いである。手法は基本的に逆張り戦略に近いため、売られているときに買い、買われているときは静観するか、売却することになる。頭では分かっていても、そのとおりに実行するのは難しいが、直感に頼るのではなく、機械的に規律に従って投資していくことで、ダウンサイドリスクを軽減することができるだろう。ただし、ここで取り上げられているのは主として20年リターンと15年移動平均線である。短期売買が主流の日本では気の遠くなるような長さだが、年金運用などで応用できればと思う。また、きちんとフォローできるのであれば、個別銘柄や銘柄スクリーニングにも応用可能だし、日本株をやるにしても、アメリカ株の動向をフォローしておく必要があるため、そういう意味でも利用価値はあるだろう。
 最後に、本書の翻訳の機会を与えてくださった後藤康徳氏(パンローリング)、編集および校正をしていただいた阿部達郎氏(FGI)、そして本書刊行に当たり、いろいろな形でご協力いただいた田上病院の皆様をはじめ、新田和子氏、大和奈津子氏にこの場を借りてお礼申し上げたい。

 2004年2月

                         木村規子

まえがき

 本書のアイデアが生まれたのは1997年から2000年にかけてのこと。ビバリーヒルズのレストラン、ピアッツァ・ロデオで昼食をとっているときやサンタモニカでサイクリングをしているときの何気ない会話がきっかけとなった。ベン・スタインは「株式市場は高騰しすぎだ」と主張。それに対してフィル・デムースは「たしかに高いように“見える”かもしれないが、実際にはそれほどではない」と反論。だれもが知っているとおり、「マーケットタイミングを読むことは不可能……」といわれるが、強気相場が永久に続くように思われたバブル期にはそもそもマーケットタイミングを計る必要などなかった。なにしろ、海王星を目指して上がり続ける株やミューチュアルファンド(投資信託)を買って、みんなといっしょに市場に参加していれば、それでよかったからだ。しかし、その後まもなくマーケットは断崖絶壁から落下する鉄の塊のごとく急落し始め、前述の会話の行く末を追求する必要性が出てきたのである。市場以外ではモノの値段はきわめて無情に決められてしまうが、市場ではとんでもない値が付いたりする。人はどうしてこんなことを受け入れるようになってしまったのだろうか。
 これこそ検討すべき課題である。マーケットタイミングの分野はいつの間にか目先を占う変人たちの領域になってしまい、いくら努力しても、うさんくさいという評判をたてられるようになってしまった。その典型的な投資戦略は、詳しく分析すれば、安っぽいスーツのようにすぐにほころびが見られ、金融の専門家たちの非難の的となり、もろくも崩れ去るのが落ちだった。
 しかし長期的な視点でデータを分析してみたところ、ファンダメンタルズに基づく市場評価尺度を用いることで、買われ過ぎか売られ過ぎかを明確に判定できることが分かった。つまり、やるべきことはただひとつ。チャートや移動平均線などのテクニカル分析用のツールと並行して配当利回りや株価収益率(PER)などのファンダメンタル分析用の測定基準を使えばいいのである。金融業界にはMBA修得者や有能な人材がいくらでもいるのに、これほど分かり切ったことに気づく者がだれもいなかったとはいささか驚きである。その理由はおそらく、こうしたやり方では何年か先のことは分かっても、明日や1カ月先の市場の動きが読めないからかもしれない。つまり、目先的なセールス用のツールとしては使えないからだ。
 長期派の投資家から見て、相場が高いとか安いとか言えるのなら、株の売り買いにも良い時期と悪い時期があるということになる。それらの時期を見極めるのに本書がお役に立てれば幸いである。ここに膨大な量のデータをまとめてみたが、たとえエラーが出ても、ランエンドヒットでいくつか得点を上げられることを願っている。そのうえ、投資家の皆さんに対してマーケットタイミングの有効性を論ずる道を開くことができれば、これほどうれしいことはない。

 ベン・スタイン
 フィル・デムース

第1章 マーケットタイミングを読むのは不可能?

The Impossibility of Market Timing  「マーケットタイミングを読むのは不可能だ」――これは、ノーベル賞を受賞するようなエコノミストから、ちまたの証券マンに至るまで、まじめな株式投資家たちの基本理念のなかでも特によく耳にする言葉だ。周知のデータではマーケットがいつ上がるのか下がるのか、あらかじめ予測することはできない。建前上、これが基本とされているのである。  そこで、そうした声にちょっと耳を傾けてみよう。

 本当だろうか。
 どうしてそんなことが言えるのだろう。
 「マーケットタイミング」というのは、その時点で入手できる指標を見れば、買い場や売り場が分かる、そんな絶好のタイミングがあるという概念である。つまり、あるデータを見て、マーケットは買われ過ぎか売られ過ぎか、これから上がりそうか下がりそうかといったことが判断できる、あるいは手に取るように分かるという考え方である。  逆にマーケットタイミングなどあるはずがないし、あり得ないというのは、ある意味で矛盾している。結局のところ、時々刻々とマーケットを動かしているのは、売りか買いか、あるいは売りと買いを“同時に”入れるか、といった投資判断を下している膨大な数の買い手や売り手なのである。必ずと言うには程遠いが、たいていの場合、買うのは個別銘柄とはいえ、秒単位でインデックス買いやバスケット取引が入ることも多く、それらをまとめると、日々の出来高は数十億株にも上るのである。
 大勢の投資家や投機家が四六時中、投資機会を狙っている。これが普通の日常である。いつ何を売買するか、日々決定を下しているのは明らかであるが、これこそがまさにマーケットタイミングを計るということなのだ。
 企業収益が悪化するらしいといううわさで売られたり、FRB(米連邦準備制度理事会)が利下げをするらしいといううわさで買われたりするたびにトレーダーは絶好の買い場や売り場を求めてマーケットタイミングを計っている。したがって、マーケットタイミングは何の役にも立たない戦略だとか、賢明な人ならそんなことはしない、などと言うのは、ある意味まったく理にかなわないことなのだ――もっとも、投資家の圧倒的多数は賢くない、というのなら話は別だが、もしそのとおりだとすれば、どんなときでもトレードをするような人間には賢明な人や達人はいないとまで言わなければならなくなるが、これは言いすぎというものだろう。
 では、抜け目のないヘッジファンドマネジャーたちの場合はどうだろう。彼らはたいてい買いを入れることによって、そして一部の人間しかしない空売りを仕掛けることによって儲けているが、頻繁に売買を繰り返しているのが普通だ。ホームトレーディングをしている小口の個人投資家と比べると、目がくらむほど、その回転率は高い。インデックスやETF(株価指数連動型上場投資信託)を買ったり空売りしたりするときは必ずマーケットの動きを見てタイミングを計っている。それが超目先的な売買であっても、例外ではない。が、これもまたマーケットタイミングを計るということに変わりはない。さて、こうした人たちはみな愚か者だろうか。愚か者にしてはかなりの儲けを生み出す者もいるのだが。
 もうひとつ、ジブラルタル海峡ほどもある大きな障害がアンチ・マーケットタイマーの行く手を阻んでいる。仮にマーケットタイミングを計ることが無益でとても愚かなことであるとしたら、価格の基本概念はどうなるのか。価格には普通、価値があるのに、どうして株価となると、価値がないなどと言えるだろうか。
 これは核心に迫るきわめて重要な問題である。この問題から当プロジェクトが始まったと言っても過言ではない。不動産、石油先物、債券、自動車、シャツのどれをとってみても、価格にはそれなりに意味があるものだ。それなら株価にも意味があるはずではないか。賃貸料収入の割にアパート価格が「高い」と言えるなら、株価についても1株当たりの配当金や利益や純資産、その他の測定基準――例えば、通常の株価と比較して「高い」とか「安い」とか言えないはずはない。もし天然ガスの価格が石油や石炭よりも相対的に高いとか安いとか言えるなら、株価についても1株利益や配当金あるいは他の投資対象と比べて、割高・割安と言えるのではないか。市場では価格が主役だが、この基本原則は株には当てはまらないのだろうか。
 建前上、株価を見れば、そのときそのときの市場動向が何よりも分かるとされている。というのも、株価には特定の時期におけるその銘柄の見通しに関するあらゆるデータが織り込まれているからだ。とはいえ、知ってのとおり、株価とは瞬時に移り行くもの――ハチドリのようにその宇宙のなかで絶えずポジションを巧みに変えていくものである。では、長期的に見た場合も、株価は1株利益や1株純資産あるいはその銘柄や相場全体の過去の値動きといったある種の引力に引きずられることなどないと言えるだろうか。株価は地球上の何ともつながりがなく、完全に成り行き任せで人為的に形成されるものでしかない、などと果たして言えるのか。もしそうだとしたら、株価はいったい何のために存在するのだろう。
 とはいえ、価格というものが労力を含む地球上の他のあらゆるものと同様に株式との関係においても重要な意味を持つのだとしたら、どうして株価にかぎって、みな等価値だと言えるだろうか。少なくとも長期的に見て、将来的な値動きが分かるようなデータはないのだろうか。例えば、賃貸料収入の何倍もするような異常に割高な賃貸アパートはまず値下がりする、少なくとも安かった時期に比べれば、大幅に値上がりする可能性は低いということが断言できるなら、株にも同じことが言えるのではないか。
 あるいは、もっと簡単に言ってしまえば、地球上のあらゆるものついて「高い」「安い」という概念があるのに、株を売買するときにかぎって「高い」「安い」といった概念がないということが果たしてあり得るだろうか。もし株価が「高い」「安い」と言えるのなら、全株式の集合体であるマーケット自体についても、「高い」「安い」と言えるのではないか。そして、もしマーケット自体に「高い」「安い」という言い方が当てはまるのなら、株価が上がるか下がるかを予想するときに、これが何らかの決め手になるのではないだろうか。
 こうした問題を自問し始めたことがきっかけとなって、われわれは予備調査を開始することにした。まず、株式益回り――S&P500種株価指数(S&P500)採用銘柄の1株利益の合計を分子に置き、S&P500採用銘柄の株価の合計を分母にして計算した値――が異常に低い、例えば5%以下(これを益回りの逆数となる株価収益率〔PER〕に直すと、20倍以上)だった年を戦後から拾い出し、その年から5年後、10年後、20年後のマーケットのパフォーマンスを調べてみた。そしてその騰落状況を、株価が「安い」とき、すなわち益回りが10%以上でPERが10倍以下だった年を起点とした場合の同期間の騰落状況と比較してみた。その結果、長期的に見ると、スタート時点で益回りの高かった「割安株」は概してかなりの高いリターンをもたらしていることが分かった。
 こうした結果を踏まえ、株価が「高い」あるいは「安い」ときに株を購入した場合、その運用成績がどうなるのか、その他のさまざまな測定基準を用いて広範囲にわたる調査を行うことにした。その結果はきわめて一貫性のあるものだった。どんなに効果的な手法でも、短期間では株価を見ながらうまくタイミングを計ることはできなかった(少なくとも、われわれには不可能だった)。株価の動きは数カ月や1年程度では多かれ少なかれランダムなもので、ほかに密接な関連性を持つような測定基準を見つけることはできなかった。
 しかし、年単位で長期的に見てみると、株式益回り、配当利回り、株価純資産倍率(PBR)といった評価尺度や通常の株価移動平均から判断して、購入時の株価が「高い」か「安い」かということが素晴らしい投資リターンを上げられるかどうかに大いに関係することが分かった。20世紀全般に関して言えば、株への長期投資は正解だったと言える。とはいえ、株価が「安い」ときに買ったほうが「高い」ときに買うよりも、はるかに大きなリターンをもたらしていることが判明した。特に「マーケットタイミング」を計ったとき、つまり複数のどの尺度を用いてもマーケット全体が安く見えるときに買い出動したほうが長期的なトータルリターンがかなり高くなっていた。また、同様の尺度に基づいた株価の高安とは無関係にコンスタントに買いを入れたときも長期的なリターンはやはり良かったが、簡単に確認できるデータと株価との比較から買い場と思われるときに買ったほうが結果はずっと良かった。
 次章以降は、何十年にもわたって毎月単純に(「愚かにも」という意味ではない)一貫して買いを入れていく場合とマーケットタイミングを狙う場合では結果がどう違うか見ていくことにしよう。きっと目を丸くするのではないかと思う。また、投資期間をもっと短めに設定して、株価が割安のときだけ買うようにした場合、株価の評価尺度の値がどの程度までなら悲惨な結果に終わらずに済むか、といったことも指摘していく(覚えておこう。ケインズも語っているように「長い目で見れば、人はいずれみな死ぬ」のだから)。また、どの尺度を用いるのが最も高いリターンをもたらすかも、お伝えしていこうと思う。

 それから才走った人たちが前世紀にいかに巧みにデータを操作してマーケットタイミングなど無効であるかのように見せかけることができたか、その手口も解明していく。すべてはだれが起点と終点を選ぶかにかかっている――これが“ヒント”だ。また、われわれが提案した簡単なやり方でマーケットタイミングを計ると、なぜこれほどまでにうまくいくのか、その理由において企業収益の増減、長短金利、配当利回り、債券利回り、その他の金利といった“マクロ要因”がどのような役割を果たしているのかも分析してく。  というより、この100年もの間、マーケットタイミングを読むことがなぜこれほどまでに良い成績につながったのか、その理由について説明していくと言ったほうがいいかもしれない。新しい分野においては過去の教訓を陳腐化してしまうような新しいルールに従わなければならない可能性は常にある。とはいえ、「ニューパラダイム」をだれもが信じ込むようになると、たいていその後に大暴落が起きる。過去はガイド役としては完璧とは言えないが、われわれにとっては最高かつ“唯一”の指針となるものなのである。
 本書を読み、ご自身で結論を出していただければと思う。
 最初にひとつ心に留めておいてほしいことがある。われわれは自分たちなりのルールに従って生きてきただろうか。自分たちの手で料理したものを食べているだろうか。答えはイエスだ。で、その結果はどうだろう。けっして完璧とは言えないが、自分たちのルールに従って投資してこなかった場合よりも、何もかもずっとマシなのではないか。非常に厳しい投資環境のなかでも、われわれはこうしたルールに従うことで、それなりに儲けることができた。しかし、それよりもはるかに大事なことは、ルールに従ったことで大金を“失わずに”済んだ、少なくとも今のところはそうだ、ということだ。将来についてはまた別問題だが、歴史はわれわれの味方である。これらのツールを使ったからといって、一夜で大金持ちになれるわけでも、短期間でひと財産つくれるわけでもない。長期的に見ても、ルールに従って“一貫して”まとまった金をつぎ込んでいかないかぎり、ひと財産つくることは無理だろう。これはロケット工学の「ブラックボックス」のような構造不明の装置とは違う。株価の持続的パワーと、そのパワーを使って、いかに多くの問題を解決することができるか、それをまさに説いたのが本書なのである。
 とはいえ、これは並大抵のことではない。ウォーレン・バフェットはよくこう言っている――金儲けの第一のルールは損をしないこと。第二のルールは、第一のルールを常に心に留めておくこと。われわれならさらにこう付け加えるだろう。投資を行うとき、あるいはもっと大きな意味でお金を扱うときに大切なことは「度を越すようなことはしない」そして「あんまりバカなまねはしない」ということである。本書が読者の助けになることを心から願っている。少なくとも、われわれには大いに役立ったのはたしかだ。

参考文献(邦訳の出ているもののみ)


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