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ドバイ株投資完全マニュアル
著者 石田和靖 定価 本体1,800円+税 四六判 373頁 2007年6月14日発売 ISBN 978-4-7759-9053-7 C2033
著者の石田氏が、2008年8月8日(金)20時〜放映の 太田光の私が総理大臣になったら…秘書田中。 (日本テレビ) に出演します。
テレビ東京「モーニングサテライト」生放送に出演
インタビューが配信されました。
ラジオNIKKEI → メニューの「ライブストリーミング」からもお聞きいただけます。
記事全文
「猫の目」という言葉があります。これは、比喩的に「よく変化するもの」を表すときに使われます。例えば、「あの人の考えは猫の目のようにころころ変わる」などの使われ方をします。
保守的な人にとっては受け入れがたいものである一方、革新的な人には「チャンス」と映るものでもあるように、「変化」という言葉は、意識のうえではいろいろな捉えられ方があります。しかし、無意識の中での捉えられ方はひとつです。それは「何かが起こっている」という捉え方です。事実、「変化」という言葉を聞いたとき、変化するだけの理由があることを、私たちは知らず知らずのうちに感じているはずです。
本書で紹介する「ドバイ」は今、そんな“変化”の渦中にいます。この国では今まさに、さまざまなことが起こっています。世界の建設クレーンの3割がドバイに集結していることから容易に想像できる建設ラッシュ。「ドバイに住んでみたい」と世界各国から次々と集まるセレブな人たち。脱オイルマネーを目標に掲げ、金融や観光をはじめとする産業の多角化を進めている事実。2001年から2005年までのたった5年間で2倍以上に成長したドバイの名目GDP。ユーロ導入をイメージさせる20XX年導入の湾岸6カ国単一通貨。2015年に開始予定の変動相場制。アジアで言うところの香港やシンガポールに引けを取らない国際金融センターの誕生など、ドバイでは間違いなく「何かが起こっています」。
世界中から人や資本が集まっている国「ドバイ」。世界中から注目されている国「ドバイ」。「そんな何かが起こっている勢いのある国に投資してみたい」と考えている方のために登場したのが本書『ドバイ株投資完全マニュアル』です。ドバイ・アブダビ株式市場の基本的な情報や投資信託を通じて投資する方法、株式市場を通じて投資する方法(本書ではUAE非居住者でも口座を開設することができて、かつ、ドバイの企業情報が入手できる詳細なリサーチサービスもあり、さらに外国の銀行口座でも証券取引が可能な証券会社である「マック・シャラフ証券」を紹介。口座開設の仕方からオンライントレードまでを詳しく解説)、ドバイの企業情報など、ドバイに投資するために必要な情報を余すことなく紹介しています。“ドバイ株投資”についてこれだけ詳しく述べている本はおそらく「日本初」でしょう。
「猫の目」のように、次々とさまざまな変化が起こっている国「ドバイ」。投資という領域においては、ドバイはまだ“赤ん坊”のようなものです。成長初期の段階ですから、この時期に資産運用できれば、長い目で見て、大きな果実を手にすることも夢ではありません。 ドバイに投資して、ドバイの成長を一緒に見ませんか。「猟ある猫は爪を隠す」というように、本当に力や才能のある人は、それを他人に自慢することなく、人知れず、こっそり始めているものです。牡蛎の身を手にできるのはこっそり先頭を行く人たちだけなのです。
第1章 急成長の世界最先端都市ドバイと湾岸諸国の概要 魅力あふれる世界有数の近未来都市ドバイ ドバイにはこれだけの魅力がある 魅力1 ドバイ建設の父「シェイク・ラシッド」の存在 魅力2 人口増加率 魅力3 急成長するドバイ経済 魅力4 湾岸6カ国単一通貨2010年導入予定、そして2015年変動相場制移行予定 UAE(アラブ首長国連邦)の概要 ドバイを取り囲む湾岸諸国の概要 ドバイを囲む湾岸各国(GCC:湾岸協力会議)の急成長 UAE、カタール、バーレーンの国際金融センター サウジアラビアの存在(サウジアラビアのメガ経済都市建設)
第2章 ドバイ・アブダビ株式市場の基本情報 UAE(アラブ首長国連邦)の金融制度 ドバイ・アブダビ株式市場の概要 ドバイ・アブダビ株式市場の推移 スクーク(イスラム債)の上場 ドバイ・アブダビ株式市場のリスク 金融セクターの概略 不動産セクターの概略 通信セクターの概略
第3章 投資信託を通じてドバイに投資する どのような投資信託をどこで買うか? 新興国投資のリーディングカンパニーFMG UAE現地設定の投資信託
第4章 株式市場を通じてドバイに投資する ドバイの銀行と証券会社 ドバイの独立系オンラインブローカー“マック・シャラフ証券”の概略 “マック・シャラフ証券”のサービス マック・シャラフ証券の口座開設 ドバイ証券取引所の会員登録 現地の窓口を訪ねて口座開設 日本から書類郵送で口座開設 口座開設申込書の記入例 ドバイ証券取引所エントリーフォームの記入例 電話連絡に関する同意書の記入例
第6章 ドバイ株の情報収集 ドバイ証券取引所のホームページを活用しよう AME Infoのホームページの活用しよう エミレーツ証券商品管理機構のホームページを活用しよう
第7章 ドバイ・アブダビ株式市場の参考銘柄 ドバイ証券取引所(DFC) ナショナル・バンク・オブ・アブダビ(NBAD) アブダビ・コマーシャル・バンク(ADCB) ドバイ・イスラミック・バンク(DISB) ファースト・ガルフ・バンク(FGB) ユニオン・ナショナル・バンク(UNB) タムウィール(TAML) アムラック・ファイナンス(AMLK) エマール・プロパティ(EMAR) ユニオン・プロパティ(UPRO) アラブテック・ホールディングス(ARTC) ガルフ・セメント(GCEM) アラメックス(ARMX) タブリード(TABR) ディー・ユー(DU)
付録 銀行系オンラインブローカーNBD Securities(NBD証券) “マックシャラフ証券”のレポートサンプル UAE上場企業情報 ドバイ証券取引所(DFM)登録ボローカーリスト ドバイの地図
何故、私がドバイ市場にチャレンジしようと思ったか? まずは簡単にその経緯をご説明しましょう。実は、私は10年以上も前からドバイという都市に関わる機会がありました。数年前まで会計事務所で法人税や財務コンサルティングの業務等に関わってきた私は、日本で会社を営む外国人経営者向けのコンサルティングを担当しておりました。なかでも特に、パキスタン人、ミャンマー人などの顧客を多く抱え、貿易業務に携わる会社のお手伝いを長年してきました。彼ら(パキスタン人やミャンマー人)の多くは、日本でパソコンやその周辺機器、電化製品、自動車、ゲーム機などを仕入れて、ドバイへ輸出していきます。ドバイでは彼らのお得意さんであるバイヤーが存在しているのです。そして、ドバイで売った世界へ誇れる「Made In Japan」の製品は、ロシア、東ヨーロッパ、南アジア、またラストフロンティアであるアフリカ大陸へと流れていくのです。
そう、アジアやヨーロッパ、アフリカという巨大市場の中間に位置しているドバイは世界でも有数の貿易拠点として、またフリーゾーン(非関税区域)として、中継貿易都市として、20年以上にわたり、静かな成長を遂げてきました。
これまで静かに発展してきたドバイですが、ここ数年でその発展はさらに加速度を増してきました。目に見えて飛びぬけた発展を続ける、成長の止まらない生き物のような街ドバイ。現在ドバイでは、数多くの外国人によってあらゆるビジネスが取り交わされています。私の顧客であったパキスタン人やミャンマー人だけではなく、世界各国から本当に多くの外国人が、そのビジネスチャンスをものにしようと進出しています。彼らからドバイの魅力を耳にたこができるほど聞いていた私は、自分で調査を続けているうちに、いつしかドバイの虜になり、またドバイとは切っても切り離せないイスラムの習慣や周辺の湾岸諸国についても強い興味を抱くようになったのです。
ドバイをはじめとした湾岸諸国は、調べれば調べるほどその魅力が溢れ出てくる市場です。しかし、その裏にはもちろん大きな危険も潜んでいるわけです。魅力も危険もすべて含めいろいろなことを調べれば調べるほど、現実を見たいという欲望が徐々に高まってきました。
そして、2006年12月、ついに私ははじめてドバイの地を踏むことになりました。実際に現地へ足を運んで、現地の金融センターや銀行、証券会社、ファンド運用会社、不動産デベロッパーなど、さまざまな現場をこの目で見て肌で触れて確かめました。ドバイ政府と民間企業の実に波長のとれた戦略的な金融政策、観光政策、貿易政策に度肝を抜かれたことを今でも鮮明に覚えています。また、ドバイ政府の本気度合い、堅実な財政、具体的な短期・長期的なビジョン、現地証券会社や運用会社などの本気のプレゼンテーションを心から理解したことで「ドバイの株式市場は近い将来必ず大きく成長する!」と確信、私自身の投資ポートフォリオをドバイに大きくシフトすることを決断しました。
本書は私の数回にわたるドバイ訪問の中で、ぎっしりと詰まったスケジュールをこなし、関係各社からいただいた多くの情報と私の体験談から1冊の本としてまとめあげました。本書執筆時点では、すべて正しい情報であることを認識しておりますが、ドバイは生き物のように、今後もさらに発展成長していくマーケットです。そのため、幾度のルール変更や法改正などが出てくる場合も考えられますことをご了承ください。本書の内容に変更が生じた場合には、以下のサイトでできる限り情報をアップデートしていきたいと思いますので、定期的にチェックしていただけたらと思います。
2007年5月 著者 石田和靖
海外投資専門チャンネル「WorldInvestors.TV」 つながれ。海外投資家たち。ワールド・インベスターズ 香港資産運用奮闘記 kz@銅鑼湾